08:若者たちのSFサバイバル漫画、堂々完結!
『7SEEDS』の外伝を読みました!
『7SEEDS』の最終巻が出たとき、私、すごくガッカリしちゃったんですよね。
あー終わっちゃうんだぁー…
ってガッカリではなく
え!?こんな終わり方!?嘘やろ?っていう。
でもこの外伝が、そのガッカリを払拭してくれた…
ありがとうありがとう…
この作品を世に出してくれた田村由美さん、出版社の方々…本当にありがとう…
文句なしに名作です!!!
『7SEEDS』の本編は35巻で結末を迎えました。
ちなみにご存じない方のために。
『7SEEDS』のあらすじ!
地球に隕石が衝突するーーーーそう決まった時、各国の政府はあらゆる策を講じました。
隕石を阻止しようとしたり、逃げ込むだけのシェルターを作ったり。
その計画の一つが「7SEEDSプロジェクト」。
若い男女7名+お目付役の大人1名を1チームとした複数チームを
冷凍保存で未来に送り出す。
環境が回復したとコンピューターが判断した時に、「解凍」されるように。
何も知らされず未来へ送り出された若者たちは、突然未来で目覚めた。
家族や友人、恋人に別れを告げることも許されず、生態系も全く異なる世界へと変わった未来の日本で、サバイバル生活を余儀なくされる。
ある者は過酷な環境に殺され
ある者は未来の生き物に殺され
ある者は人同士の争いで殺された。
それでも生き残った者達が、最後、佐渡の島にたどり着き、
ここで、みんなで力を合わせて生きていこうと決めた。
本編はここで終わります。
で、この外伝ですが
まんま35巻の続きです。
もう36巻じゃあかんかったのか?と言いたいぐらい…35巻終わり(佐渡の地下から脱出)の翌日から始まります(笑)
ちなみにわたくし、田村由美さんの前作『BASARA』からのファンで、『7SEEDS』も一巻からリアルタイムで購入しています。
だからねぇ、なんていうか35巻を読み終わったときは、なんか腹立っちゃって。
安居は花をレイプしようとした。
安居の生い立ちや精神的に追い詰められていた状況など、自暴自棄になる理由があったとは言え
絶対許されないことだ。
花や花に近しい人たちが安居を許せないのは当たり前だし、安居の仲間たちが安居を見限るのも当然だ。
しかも安居と涼は十六夜さんを殺してる。
絶対に許されるべきではない。
なのになのになのに
なんで普通に同じコミュニティにいるのーーーーーーーーーー!
「安居と涼はちょっと離れたところにいる」
って、その程度で許されるんか!?
っていう怒りがフツフツと。
好きな作品だからこそ、そこをうやむやにして欲しくなかった。
だから許せなかった。
でもね、外伝ではその部分をしっかり描き切ってくれた。
許されないことがある
相容れないものがある
たった30人になった世界でもそれは仕方ない。
人を傷つけること、ましてや殺すことは、それほど重いことなのだ。
安居と涼はコミュニティを去るしかなかった。
そうなるだろうとは思っていたけど
でも
「ここのみんなのために…」
という、安居が悩みに悩んでたどり着いた答え。
安居寄りに見れば、ナツや蝉丸と仲良く暮らす未来であって欲しかったけど
花や桃太寄りに見たら、そんな未来はありえない。
それでも、これまで傷つけた人たちのために生きると決めた安居の決断は
個人的には最良の終わり方だったと思う。
本当に本当に、素晴らしい作品をありがとう。
番外編の、仏像作る話も良かったよねぇ…
ああ、この世界の人たちに、もう会えないと思うと悲しいなぁ…
『BASARA』の時みたく、外伝をいっぱい描いてほしいなぁ。
この作品は、本当に大好きなので
人物の分析や考察、各巻の感想など
もっともっとたくさん記事を書きたいと思います!